好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の早期発見 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の早期発見

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)の早期発見

 EGPAの多くは気管支喘息が数年先行して発症しますが、先行する喘息の特徴は成人発症または思春期以降発症で、喘息発症時から好酸球増多が目立つ重症例が多くみられます。
 血管炎の発症時には、ほとんどの症例で四肢末梢のしびれと筋力低下を呈する多発性単神経炎をきたしますが、EGPAによる場合は末梢血好酸球が30~50%上昇するので鑑別が可能です。しかし、発症直前に全身ステロイドが投与されている例では、好酸球増加が目立たなくなるので注意が必要です。
 その他に外来での診断の参考になる所見としては、次のようなものがあげられます。

・胸部X線:好酸球性肺炎、心拡大、肺うっ血。
・皮膚症状:紫斑、紅斑(約50%に出現)。
・消化器症状:虚血による腹痛。
・心電図:不整脈(特に心室性期外収縮の連発)。
・血液検査:血漿BNP上昇、血清IgE増加、白血球増加、血小板増加、リウマチ因子陽性化。
・ANCA測定:MPO-ANCA陽性(陽性率30~50%)。
早期診断のポイント

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