vol.4 整形外科-呼吸器内科編 in高知
Chapter. 3 EGPAの治療および管理について

Q. 時岡先生からのコンサルトを受けた際の対応、およびEGPAに対する基本的治療法についてお聞かせください。

浦田先生
 呼吸器内科医であれば、既往歴や臨床症状、血液検査所見などからEGPAの診断を下すことはそれほど難しくはないので、コンサルトを受けてからの対応は比較的スムーズであったと思います。治療については症状の程度にもよりますが、基本的にはステロイドの経口投与です。麻痺や血管炎症状が強度であったり、脳梗塞などを起こしている場合にはステロイドパルス療法を施行します。また、特に症状が強ければ免疫抑制剤の併用も行います。

Q. EGPAの末梢神経障害などに対するIVIG療法についてのご意見をお聞かせください。

浦田先生
 末梢神経障害による痺れが残ると、患者さんのADLは著しく低下します。ステロイドなどの治療により血液検査の結果が好転したり、好酸球性肺炎の症状が軽快しても、痺れが残ると患者さんはなかなか病気が良くなった実感が持てず、治療の満足度も低いままです。そのため、末梢神経障害への有効性が報告されているIVIG療法が治療選択肢としてあることは、EGPA患者さんのADL向上にも寄与しますし、非常に助かるのではないでしょうか。当科の症例では明らかな改善はみられませんでしたが、人によって効果の程度に差がありますので、適応症例には積極的に考慮しても良いのではと考えます。

Q. 末梢神経障害による痺れに対するリハビリのポイントなどがあればお聞かせください。

時岡先生
 EGPAによる血管炎が原因となって末梢神経障害が起こり、患者さんに痺れなどが出現した場合には、薬物療法とともにリハビリなども行いますが、これについてはオーバーユース・シンドローム(過用症候群)の弊害が謳われています。すなわち、痺れの原因が血管炎の場合、過度の運動は血流障害を起こし、かえって症状を悪化させることがあるのです。それらを踏まえると、リハビリには休息をより多く取る、連日ではなく休養日もはさみながら、無理のない範囲でなるべくゆっくり行うというような工夫が必要だと思います。もとより、現時点でEGPAを原因とする末梢神経障害のリハビリに確立された手法があるわけではないので、これはあくまで一般論であり、私見であることを申し添えておきます。
EGPA診療の留意点
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