Vol.3アレルギー科-呼吸器科編 in広島
Chapter. 6 EGPAを見逃さないためのポイントについて

Q. 呼吸器内科、アレルギー科、あるいは喘息治療に当たられている先生方にEGPAを見逃さないためのアドバイスをお聞かせください。

保澤先生
 最も大事なのは、EGPAという疾患があるのを常に念頭に置いておくことです。そうでないと、目の前に早期の治療を必要としているEGPA患者さんが来たとしても、適切な対応ができません。患者さんに重症喘息、もしくは喘息の急激な重症化、副鼻腔炎などの鼻症状、また末梢神経障害などの全身症状が合併して起きたり、さらには好酸球増加が確認された場合は、EGPA発症というのも可能性の一つとして考えるべきです。特に末梢神経障害は必発ですので、たとえ軽度であっても、しびれなどの出現を漏らさず捉えることがEGPAを見逃さないポイントだと思います。
 医療者においてEGPAという疾患の認知度が高まり、一般の呼吸器内科医やアレルギー科医などにも広く定着してくるとともに、EGPA患者さんの発見率も増えてきました。これには、EGPAの分類基準の普及が進み、以前に比べると診断率が向上してきたことも大きく貢献しています。また、もう一つの背景としては、近年の喘息治療薬の進歩があります。これにより、従来であれば全身作用性の経口ステロイドを必要としていた重症の喘息患者さんも、同薬を使わずにコントロールができるようになりました。その結果、それらの患者さんの中からEGPAが発見され、表に出てきやすくなったという事情があるのではないかと考えています。
 EGPAでは、まだまだ見逃されている患者さんも多いと思います。喘息診療のプライマリケアに携わっている先生方には、EGPA診療の概要について改めて確認され、患者さんを適切な治療へと導いていただければ幸いです。本日はありがとうございました。
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