Vol.3アレルギー科-呼吸器科編 in広島
EGPAの指定難病認定とIVIG療法について

Q. わが国の難病法による指定難病に、このほどEGPAが認定され、2015年1月1日より医療費助成が施行されています。先生のクリニックの患者さんは、助成のための申請はしていますか。

保澤先生
 指定難病による助成対象は、「好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の重症度分類を用いて 3 度以上を対象とする」とされており、当院の患者さんは現在、重症度としては最高で2までとなりますので、申請しておりません。発症当時であれば、重症度からして十分に申請の対象であったと思いますが、現在は寛解維持されている方がほとんどです。ただ、EGPAが指定難病に認定され、いろいろな面で便宜が図られるのは、患者さん側・医療者側双方にとって良いことだと思います。

Q. EGPA に残存する末梢神経障害に対するIVIG療法についての先生のご意見や、患者さんのお声などをお聞かせください。

保澤先生
 EGPAによる末梢神経障害を残存させないためには、それに対する治療をできるだけ早期に行うことが望まれます。その意味からは、同症状に有効であるとするエビデンスを有するIVIG療法(乾燥スルホ化人免疫グロブリンによる大量静注療法)を早期に導入するのは有意義だと思います。症状の非常に強い劇症型はもちろん、ステロイドパルス療法や免疫抑制剤を併用して寛解導入し、維持療法に入った段階で末梢神経障害が残っている場合は、積極的に施行することが勧められます。現在、IVIG療法以外に末梢神経障害に対する有効な治療法というのは確立されていませんので、同療法は有望な治療選択肢の一つであると考えます。
 幸い、当院で診ている患者さんには、日常動作にも不自由するような重い末梢神経障害が残存している方はいませんが、たとえ軽度であれ、それを除去したいと望まれる患者さんであれば、IVIG療法は選択肢になりえます。
IVIG療法の施行に際しては、ご本人がどれだけ困られ、改善を望んでいるのか、といった部分との兼ね合いで検討されてくると思いますが、こうした療法が存在することは、エビデンスやデータも含めて周知していくことは重要と考えます。今回、EGPAが指定難病に認定されたこともあり、その話題をきっかけとして、IVIG療法のことも患者さんにはお話ししやすくなったのではないかと思います。
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