EGPA診療Q&A

Ⅱ-1.ステロイド

EGPA治療開始時のステロイド投与量をどのように決めるのか?

発症初期はステロイドパルス(mPSL1gを3日間)を重症度や反応性をみて1-2クール施行し、PSL1mg/kgを最低1ヶ月間投与します。

ステロイド減量のタイミングと減量の仕方をどのように決めるのか?
①免疫抑制剤併用の場合

海外ではPSL1mg/kgを最低1ヶ月間投与後、PSL0.5mg/kgまでは10日間毎に5mgずつ、以降10日間毎に2.5mgずつ減量する方法がある。しかし、特に発症1年以内は再燃頻度が高いため、経口ステロイドの減量は慎重に行う。

経口ステロイドの減量方法は諸説あり一定した概念はありませんが、ステロイド単剤と比較して免疫抑制剤を併用している方がステロイドは減量しやすい傾向があります。海外での減量方法の一つにはPSL1mg/kgを最低1ヶ月間投与後、PSL0.5mg/kgまでは10日間毎にPSL5mgずつ減量し、それ以降は10日間毎にPSL2.5mgずつ減量するという方法があります8)
また最近のフランスの報告では初回寛解導入後のEGPA115症例の内、41%は発症後平均26.1ヶ月で1回以上の再燃があり、再燃例の43%はPSL10mg以上で再燃したと報告しています9)。報告の中にはステロイドの副作用を回避するために早めの減量を提唱する意見もあるようですが、特に発症1年以内は再燃頻度が高いため血管炎症状、末梢血好酸球数が安定していても経口ステロイドの減量は慎重に行う必要があります。

ステロイド減量のタイミングと減量の仕方をどのように決めるのか?
②ステロイド単剤使用の場合

軽症例では血管炎症状の安定を確認し、免疫抑制剤併用時と同様の減量方法でよいが、発症1年以内の症例では、早期の減量に伴う再燃のリスクが高いことを認識しながら減量する。

軽症のEGPAでステロイド単剤使用の場合は、血管炎症状が安定していることを確認して上記の免疫抑制剤併用時と同様の減量方法でよいと思いますが、発症1年以内の症例では早期の減量に伴う再燃のリスクが高いこと、免疫抑制剤併用時の減量と比較してステロイド単剤の方が再燃のリスクが高いことがあることを認識しながら減量を行います。PSL10mg以下の減量は喘息、副鼻腔炎の増悪頻度も増える可能性があること、PSL5mg以下の減量は半数以上の症例で再燃する可能性が高いことから、特にPSL5mg以下の減量は年単位で安定している症例について極めて慎重に行います。ステロイド中止後の予後については海外でも2年程度の追跡調査の報告があるのみですが、実際には3年以上の経過で再燃する症例もあるため、現時点では経口ステロイドを中止にできるかどうかのエビデンスはありません。

8)Sinico R, et al: Best Practice Resesrch Clin Rheumatol 2009; 23(3): 355-366.
9)Samson M, et al: J Autoimmunity 2013; 43: 60-69.
page top